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『心配しないで』Thinking(T)とFeeling(F)の違い【安全の考え方】

わからない。

言っていることの理屈は理解できるけど、気持ちに共感はできない。

パートナーとの会話や話し合いで、そんな思いや考えを抱いたことはありませんか?

私と《にょこもとさん》なんてね、週2-3回はそういった議論を重ねているのですが、今日はそのうちのひとつに焦点を当てて書きなぐってみたいと思います。

実はというと私は、なかなかに安全マニアであり、いろいろな安全関連の話題を日々調べまわっていたりする酔狂者です。

そうしていると、たまーに『むむっ?』とひっかかる出来事なんかがあったりします。

あえて分かりやすく例を挙げると、

にょこもとさんは、飛行機への搭乗をやたらドラマチックに心配します。

『今から飛び立つね!大好きだよ』のような仰々しい出発宣言や、今生の別れともいえるような気持ちのこもった『気を付けてね!』は、銃弾飛び交う荒れ果てた異国への旅路でなくても、インフラの整った国内フライトなんかでもよく発生します。

まさに、にょこもとさんが先日投稿していたMBTIの思考(T)と感情(F)のような話ですが、気持ちに対しては『ありがとう』と思う反面、『なんでやねん!』と思ってしまいます。

彼女はアフリカやヨーロッパなどに一人で旅行に行っちゃったり、地元民が使うギュウギュウの乗り合いバスなんかを利用する、バックパッカーを夢見る皆が一度は憧れてしまう変態行動をします。

さらには途上国の地方でバイクタクシーにノーヘルで乗るなんて芸当だってできるんです。

飛行機搭乗を心配するのに、なんでそっちには何の宣言もしないで余裕でいけてしまうんだよ、と。

飛行機事故に遭遇する確率は何十、何百分の一であり、自動車事故に比較して圧倒的に確立が低く、遥かに安全だ。という話は一度は聞いたことがあるはずです。

なぜ、そうでもない?ようなことをそんなに心配し、大きな危険が潜むものを簡単に受け入れることができるのか。

本記事では、安全管理の理論を用いて自分たちが無意識的にどういうメカニズムで安全を評価しているかに触れた上で、私の独自の思想で「正しい心配」を偏見的に結論付けたいと思います。

ただし、本記事の用法用量はお守り下さい。

決して『あなたの心配は、理論上間違っている』なんて言葉は発しないでください。

ええ、新たな犠牲者は生みたくありませんから、、、。

目 次

リスク管理の安全理論

実は、一見して難しそうなリスクの測り方ですが、ある理論をもって冷静なリスク判断をすることができると言われています。

数あるセキュリティ業界の中でも、「国連機関」が採用する手法を覗いてみましょう。

要約すると、引用した画像の通り。

彼らは≪影響(Impact)≫×≪可能性(Likelihood)で危険を判断しているようです。

遭遇した時のダメージ(影響)が大きければ大きいほど↑方向に、遭遇する可能性が高ければ高いほど→方向へ基準を持っていきブルーが濃いほどリスクが高いということになります。

冒頭で触れた飛行機事故を例に簡易的にやってみます。

分析対象(タップで開く)

 飛行機事故

影響(Impact)

 遭遇したら基本死ぬ

可能性(Likelihood)

 何百分の一

図にすると、このような感じでしょうか。

どれだけ一撃必殺の威力を持っていても、遭遇する可能性が限りなく低ければ、リスクとしては極端に大きいわけではありません。

かといって、リスクの低いものは、心配しても無意味です。

なんてことは、もちろんないですよね? 感情(F)の皆さん!

F)感情的な心配の役割

感情的な心配というのは「する側」ときに「される側」の気持ちの整理かなと予想します。

そもそも『大丈夫?』、『気を付けてね』に期待されているのは実用的な効果ではないのです。

見送る不安を表すと同時に、『私はあなたのことを気に掛けていますよ』という心情が込められていて、『好きだよ』と同義であるとさえいえるかもしれません。

そういった愛情表現としての心配は、素晴らしいことです。

感情的(F)な感覚としては、リスクの大小という問題ではなく、どれだけ少ない可能性であろうと、何かしら目に見える危険を認識したタイミングでの相手を案じる言葉というのは、大きな意味合いを持っていることは間違いないはずです。

T)思考的な心配の役割

安全マニア的には、相手に怪我や嫌な思いをしてほしくない。最低限そういった危険があることを認識して行動してほしいというのが前提にあります。

そのうえで、私的(T的)な心配の呼びかけは、「相手にふりかかるリスクをさげる言葉」になりがち、というよりはそういう風にしたいと考えています。

行動の危険性を危惧したり、夜道の運転の留意点だとか、鍵や貴重品の持ち方や保管場所などをしっかり伝えて相手が危険に巻き込まれないように準備してもらいたい。

または万が一のときに被害を少なく抑えてほしい。

その注意が及んでいない状態がもっとも「心配」な状況です。

逆に、飛行機搭乗などの自身での警戒(注意)行動の余地が少ない場面では、心配のしようがないように感じてしまうのです。

お互いの理解と忘れたくないもの

記事を書いてみてわかったのは、まず心配の言葉に込められた機能の違いを認識しましょうよ。

という毎度のとおり、思想のぶつけ合いの大切さですね。

片方は心理的な思いやり。

他方は物理的なリスク減少を。

具体的な内容や発せられるタイミングは異なりますが、元をたどればどちらも愛情表現が根本にあることは明白です。

どちらの言葉のが良い悪いもないのですから、自分の求める機能を相手が表現するのは難しいことを理解し、相手が使っている言葉の意図をくみ取ってあげることが最善の配慮でしょう。

次に安全に関してですが、

やはり、日常的な(頻度の高い)リスクに対しては鈍感になり、

レア度の高い(頻度の低い)リスクに対しては敏感になってしまう傾向が人にはあります。

目立つリスクなんて放っておいても勝手にあたまに入ってきますから、日常に潜むリスクこそ意識して見るように頑張りましょう。

関係あるのかないのか分からない締めになりましたね😉

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